レザーのジャケットはおって♪
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キーボードをやっている理由(5)のつづき
香子(きょうこ)ちゃんに会ったのは中学2年生の11月でした。
小学校6年生の時に会ったのが最後でしたので、約2年ぶりの再会です。
当時の僕は部活の練習が月曜日しか休みが無かったので、平日の月曜日に学校が終わってそのまま僕の家まで来てくれるという事でした。
その日は少しドキドキしながら放課後の家までの帰り道で、いつものように歩いて帰宅すると家の前に1台の軽自動車が止まっていました。
なんとなくこれかなぁと思っていると、案の定「ガチャ」と扉が開いて制服姿の香子ちゃんが出てきて
「つかさくん!・・・久しぶりだねぇ」
香子ちゃんは満面の笑みで嬉しそうに手を振りながら声をかけて来ましたけど、僕は年頃の照れとカッコつけ両方があって、少しぶっきらぼうなフリの応対でした。
「こんにちは・・・いつも香子がお世話になっています」
香子ちゃんのお母さんも車から降りて挨拶してきました。
初めて見るお母さんでしたが、聞いていたピアノの先生というイメージはなくて少し厳しそうな感じです。
一通り挨拶を済ますとお母さんは近くの所に用事があるようで、香子ちゃんを置いて車を発進させました。
香子ちゃんには僕の家に上がってもらったのですが、なんだか大きくて重そうな長方形の包装された箱を車から下ろして持って来ました。
「その大きな箱は何?」
「もう少し後に教えるね、もう少し待って・・」
香子ちゃんはなんだかじらしているのを楽しそうにしていました。
僕は少々もどかしかったですけど、まあ大人の感じでカッコつけて「ふぅ〜ん」とたいして興味が無いフリをしていました。
それからはお互いの近況報告をしました。
僕の事は相変わらずサッカーばかりしている事、学校の勉強や生活の事、最近ハマっている音楽のことなど。
香子ちゃんは高校生になって熊本の繁華街のファーストフード店でアルバイトをしているようで、バイト先の年上の人達とカラオケBOXに行ったり車で遠出したりと、話を聞いているとやっぱり自分とは違う大人な感じでした。
「所でつかさくんは彼女は出来たの?」
痛い所を突いてきました。
「ちょっと前まで付き合ってた人いたけど、最近は忙しいし今はいらないかな・・・」
「そうなんだぁ・・・じゃぁキスとかもしたことあるんだ?」
「・・・まあ、一応・・・」
「へぇ〜・・・そうなんだ」
もちろんキスなどはしたことありませんでした。
ですけど当然ながら背伸びして強がっての嘘で、今思えば可愛いくらいです。
「バンドにも興味出て来たんでしょ?何か楽器は始めるの?」
「楽器・・・したいけどギターとか高いしね・・・高校生になってバイトとかしないと買えないよ」
「そうよねぇ・・・つかさくんはギターをやりたいの?」
「う〜ん・・・ギターがいいけど、ギターはする人が多そうだから他のでもいいかな・・・」
「そっかぁ・・・じゃキーボードは?」
「キーボード? キーボードはいるバンドがあんまりいないでしょ」
「でもユニコーンとかTM NETWORKとかはいるし、それにキーボードだったら弾き語りとか出来るから色々とバンド以外でも使えるよ」
「キーボードかぁ・・・」
香子ちゃんはキーボードを勧めてきました。
「それにキーボードだったら私が教えてあげれるし・・・実はね・・・つかさくん確か今月14歳の誕生日でしょ?プレゼントにキーボード持って来たんだよ!」
「ええ〜!?本当に?」
香子ちゃんが持って来ていた大きな箱はキーボードの包み箱で、アルバイトして貯めたお金で僕のために買ってくれたのです。
さすがに中高生にしては高額なプレゼントなのですごく恐縮して驚きましたが、楽器が持てるという喜びでとても嬉しかったです。
「ホントにありがとう香子ちゃん!でも高かったんじゃないの?」
「心配しなくていいよ!私はバイトしてるし・・・それにつかさくんには昔から楽器をして欲しかったから・・本当はピアノをして欲しいんだけど、さすがにそれは高いからとりあえずキーボードで」
「マジで嬉しいよ!でも弾けるようになるかなぁ?」
「大丈夫!これからはちょくちょくここに遊びにきて私がちゃんと教えてあげるから!」
内心は「ギターだったらなぁ」とちょっとだけ思いましたけど、でも思ったよりもかなり早く楽器を持てる事が出来ましたし、心から香子ちゃんに感謝していました。
それから香子ちゃんはうちで晩ご飯を食べ、その後に香子ちゃんのお母さんが迎えに来ました。
そして、また近いうちに会ってキーボードのレッスンをしてくれるという約束をし香子ちゃんは帰って行きました。
その後はあまりの嬉しさに寝ないで夜中まで、弾けないのに人差し指だけで色んな音を出してみてキーボードをいじっていました。
次回、キーボードをやっている理由(7)につづく・・・
香子(きょうこ)ちゃんに会ったのは中学2年生の11月でした。
小学校6年生の時に会ったのが最後でしたので、約2年ぶりの再会です。
当時の僕は部活の練習が月曜日しか休みが無かったので、平日の月曜日に学校が終わってそのまま僕の家まで来てくれるという事でした。
その日は少しドキドキしながら放課後の家までの帰り道で、いつものように歩いて帰宅すると家の前に1台の軽自動車が止まっていました。
なんとなくこれかなぁと思っていると、案の定「ガチャ」と扉が開いて制服姿の香子ちゃんが出てきて
「つかさくん!・・・久しぶりだねぇ」
香子ちゃんは満面の笑みで嬉しそうに手を振りながら声をかけて来ましたけど、僕は年頃の照れとカッコつけ両方があって、少しぶっきらぼうなフリの応対でした。
「こんにちは・・・いつも香子がお世話になっています」
香子ちゃんのお母さんも車から降りて挨拶してきました。
初めて見るお母さんでしたが、聞いていたピアノの先生というイメージはなくて少し厳しそうな感じです。
一通り挨拶を済ますとお母さんは近くの所に用事があるようで、香子ちゃんを置いて車を発進させました。
香子ちゃんには僕の家に上がってもらったのですが、なんだか大きくて重そうな長方形の包装された箱を車から下ろして持って来ました。
「その大きな箱は何?」
「もう少し後に教えるね、もう少し待って・・」
香子ちゃんはなんだかじらしているのを楽しそうにしていました。
僕は少々もどかしかったですけど、まあ大人の感じでカッコつけて「ふぅ〜ん」とたいして興味が無いフリをしていました。
それからはお互いの近況報告をしました。
僕の事は相変わらずサッカーばかりしている事、学校の勉強や生活の事、最近ハマっている音楽のことなど。
香子ちゃんは高校生になって熊本の繁華街のファーストフード店でアルバイトをしているようで、バイト先の年上の人達とカラオケBOXに行ったり車で遠出したりと、話を聞いているとやっぱり自分とは違う大人な感じでした。
「所でつかさくんは彼女は出来たの?」
痛い所を突いてきました。
「ちょっと前まで付き合ってた人いたけど、最近は忙しいし今はいらないかな・・・」
「そうなんだぁ・・・じゃぁキスとかもしたことあるんだ?」
「・・・まあ、一応・・・」
「へぇ〜・・・そうなんだ」
もちろんキスなどはしたことありませんでした。
ですけど当然ながら背伸びして強がっての嘘で、今思えば可愛いくらいです。
「バンドにも興味出て来たんでしょ?何か楽器は始めるの?」
「楽器・・・したいけどギターとか高いしね・・・高校生になってバイトとかしないと買えないよ」
「そうよねぇ・・・つかさくんはギターをやりたいの?」
「う〜ん・・・ギターがいいけど、ギターはする人が多そうだから他のでもいいかな・・・」
「そっかぁ・・・じゃキーボードは?」
「キーボード? キーボードはいるバンドがあんまりいないでしょ」
「でもユニコーンとかTM NETWORKとかはいるし、それにキーボードだったら弾き語りとか出来るから色々とバンド以外でも使えるよ」
「キーボードかぁ・・・」
香子ちゃんはキーボードを勧めてきました。
「それにキーボードだったら私が教えてあげれるし・・・実はね・・・つかさくん確か今月14歳の誕生日でしょ?プレゼントにキーボード持って来たんだよ!」
「ええ〜!?本当に?」
香子ちゃんが持って来ていた大きな箱はキーボードの包み箱で、アルバイトして貯めたお金で僕のために買ってくれたのです。
さすがに中高生にしては高額なプレゼントなのですごく恐縮して驚きましたが、楽器が持てるという喜びでとても嬉しかったです。
「ホントにありがとう香子ちゃん!でも高かったんじゃないの?」
「心配しなくていいよ!私はバイトしてるし・・・それにつかさくんには昔から楽器をして欲しかったから・・本当はピアノをして欲しいんだけど、さすがにそれは高いからとりあえずキーボードで」
「マジで嬉しいよ!でも弾けるようになるかなぁ?」
「大丈夫!これからはちょくちょくここに遊びにきて私がちゃんと教えてあげるから!」
内心は「ギターだったらなぁ」とちょっとだけ思いましたけど、でも思ったよりもかなり早く楽器を持てる事が出来ましたし、心から香子ちゃんに感謝していました。
それから香子ちゃんはうちで晩ご飯を食べ、その後に香子ちゃんのお母さんが迎えに来ました。
そして、また近いうちに会ってキーボードのレッスンをしてくれるという約束をし香子ちゃんは帰って行きました。
その後はあまりの嬉しさに寝ないで夜中まで、弾けないのに人差し指だけで色んな音を出してみてキーボードをいじっていました。
次回、キーボードをやっている理由(7)につづく・・・
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